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スペシャルインタビュー
2022.07.01
プラスチック成形工場の働き方改革に貢献する金型交換装置
〜外段取り化により省人化だけでなく生産性向上を目指す〜
株式会社 松井製作所
ソリューション事業カンパニー ソリューション本部 営業技術部 マネジャー 川口 亮 氏 ニチエツ株式会社 代表取締役 中村 高志 氏

■今回発売された金型交換装置の概要などについてお聞かせください

 

中村 : 段取り替えには、機械を止めて行う内段取りと機械を止めない外段取りの2種類がありますが、弊社の金型交換装置を使用いただくことで、段取り替えに必要な作業の大部分が外段取り化され、機械を止めてから行う内段取り作業が大幅に削減されます。

具体的な段取り替え作業としては、次に使用する金型を金型交換装置の上に設置したうえで数個のボルトを使って固定し、冷却ホースを金型に接続して予備温調を行い、金型を成形機に搬入するための条件を呼び出しておきます。

これらの作業は成形機を止める必要がないため(外段取り)、作業者の都合に合わせて、いつでも実施しておくことが可能です。

生産を切り替える際には、ごく短時間で次の金型を成形機に取り付けることができますが、この操作は安全でクレーンなども使用しないことから、夜間など人手が不足しているときでも、生産切り替えが容易になります。

従来の段取り替えでは成形機を止めてからほとんどの作業を行う必要があったため、生産状況に人が合わせて働く必要があり、作業者に大きな負担をかけている場合がありました。弊社装置では外段取り化によって、作業者の負担を大きく減らすことが可能となるため、「働き方改革」に非常に有効であると考えています。

お客様の工場の状況により効果は異なりますが、弊社の試算では、内段取り/外段取りも含めた工数は1/2程度となり、成形機停止時間は1/3程度にもなります。内段取りの時間が短くなることで、成形機が停止した状態で放置されることも減り、工場全体の稼働率も大きく上昇します。

弊社では現在、両側式モデルの金型交換装置を製造しており、500トンクラスまでのプラスチック射出成形機をターゲットにラインアップを拡充しています(写真1)。また、片側式モデルについても現在開発中で、来年早々にはリリースしたいと思っています(写真2)。

写真1 両側式金型交換装置と導入イメージ

写真2 開発中の片側式金型交換装置と設置イメージ

 

■今後の展開についてお聞かせください

 

川口 : 今回の金型交換装置については、11月18日(水)〜11月20日(金)までの予定で開催される『IPF Japan 2020(国際プラスチックフェア)』のバーチャル展示会でお披露目をする予定です。

また、「働き方改革」への取り組みについても、コロナ禍の影響で色々と活動が制限される部分もありましたが、6月からスタートしたWEBを活用した当社の技術セミナーで手応えを感じており、事業活動の活性化に繋げていきたいと考えています。

さらに、今年の4月に“factor4”への取り組みを体験できる施設『factor4 tech-studios』をリニューアルオープンしており(写真3)、この体験型スタジオを活用して“factor4”に賛同いただけるパートナー企業と共に、取り扱うアイテムをどんどん増やして行きたいと考えています。スタジオ内には、様々な製品が設置されており、ただ展示しているだけではなく、実際に稼働できる状態にセットアップされています(写真4)。

写真3 “factor4”への取り組みを紹介する
リニューアルオープンした『factor4 tech-studios』

写真4 『factor4 tech-studios』内の製品群

 

お越しいただくには、事前のご予約が必要になりますが、実際にお客様が抱えられている課題に向き合える実体験の場になっていますし、実際にお越しいただかなくても「バーチャル見学コース」もありますので、是非ご体験していただきたいと思っています。

 

本日はお忙しい中ありがとうございました。

会社名
株式会社 松井製作所
所在地
大阪市中央区