■最近主力となっている減容機について、種類や特徴などをお聞かせください
岡本 : 現状の主力製品は、やはり「プラスチック資源循環促進法」が施行されたことで、プラスチック関連の粉砕/破砕機がメインになっていると思います。これにより、以前は燃料にしたり廃棄するために粉砕していましたが、最近では素材としてリサイクルするためには、どのように粉砕すればよいのかというのが、お客様のテーマになっています。
当社の製品は、2軸機構や4軸機構といった多軸の製品を製造しているのが特徴で、1軸機構で対象物を力任せに破砕するような製品は製造していません。これは、粉砕時に発生する音の問題と粉砕片の大きさがポイントになっています。1軸機構の製品では、大体110db前後の大きな騒音レベルの音が発生するため、民家などから離れた場所に設置しなくてはなりません。また、粉砕片の大きさもランダムで、微細な粉も大量に発生します。
それに比べ、当社の製造する2軸機構や4軸機構といった多軸の製品では、60〜65db位の生活騒音内と呼べる範囲に収まる静音性を実現しているので、特に設置場所の制限がなく、例えば自動販売機の設置業者、スーパーや小売店、一般企業といったペットボトルが排出される場所に設置することも可能です。また、粉砕片の大きさも微細な粉がほとんど発生せず、リサイクルに適した大きさに粉砕されます。
基本的には、叩いて切るのではなく、はさみのように刃物の応力を利用した機構設計で粉砕しています。さらに、刃物の設計から自社ですべて行っているので長寿命を実現し、メンテナンスも省力化できるため導入コストやランニングコストにも優れています。
市場では、まだ1軸機構の製品が主流になっていますが、徐々に多軸の製品も注目されるようになってきており、今後は主流になってくると思います。
そのような中で、主力となっている製品をいくつか紹介させていただきます。
まずは、プラスチック/大型成型品破砕機『SC-700』を紹介します(写真1)。この装置は、木材、建築廃材、車のバンパー、ポリタンク、発泡スチロール、農業用ビニールなど大きくてかさばるものを1/10〜1/15程度にチップ化します(写真2)。静音/小型、高い減容率、コストダウン、安全性に優れている、などの特徴が挙げられます。また、破砕したいもの、処理能力、減容率、使用環境など、お客様のニーズに応じてカスタマイズすることが可能になっています。
次に、小型ペットボトル粉砕機『SPC-270/270A』を紹介します(写真3)。この装置は、商業施設やビルのバックヤード、自治体や公的機関、一般企業に設置できるように設計した粉砕機です。1/14程度の減容を実現し(写真4)、静音設計により「ペットボトルゴミが発生する現場で粉砕し、減容して効率よく回収する」ことで、エコな街づくり構想に貢献します。また、お客様のニーズに合わせてカスタマイズすることが可能です。
次は、基板用粉砕機『SCG-500』を紹介します(写真5)。この装置は、各部品の装着前の状態、あるいは不具合が生じた基板を粉砕してレアメタルの再生に向けた製品です。ガラスを含んだ樹脂を高いパフォーマンスで粉砕可能です。ガラスを含んだ樹脂を粉砕するのは、機械の刃物部の磨耗が激しくコストがかさむという問題がありますが、当社の長寿命の刃物でメンテナンスコストを大幅にコストダウンすることができます。
それから、ちょっと変わった用途の製品として、剪定小枝粉砕機『SCF-250』を紹介します(写真6)。こちらの装置は、スーパー、八百屋、花屋などで発生する野菜くずや花の茎などの減容を目的とした粉砕機です。1/4以下に減容することでコスト削減に貢献します。コンパクトサイズで100Vの家庭用電源で使用でき、操作も簡単なところが特徴になります。
この他にも、オーダーメイドで色々な粉砕/破砕機のニーズに対応し、粉砕/破砕機以外でも金型反転機といったちょっと特殊なニーズに対応した製品も開発しています(写真7)。
- 会社名
- 株式会社 新和精機
- 所在地
- 東京都西多摩郡瑞穂町
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