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テクニカルレポート
2026.04.21
微細化・高密度化と環境負荷低減を両立するプリンテッド・エレクトロニクス最新技術
(株)セリアコーポレーション
代表取締役社長  村上 芳道

①はじめに

電子部品および半導体パッケージの製造プロセスでは、配線・電極の微細化と高密度化が加速し、表面実装工程では100μm以下の狭ピッチを求められる場面が増えている。同時に、材料ロスや廃液の低減など環境配慮の要請も強まっている。これら二つの課題に対し、(株)セリアコーポレーションはプリンテッド・エレクトロニクス技術(以降、PE技術)をベースに、「必要な場所に必要量だけ塗る」アディティブ(付加)法の印刷装置を提供している。本稿は、プリント配線板の導体パターン形成工程を例に、サブトラクティブ(除去)法との比較を踏まえて、微細化・高密度化と環境性の両面でPE技術が選択肢になりうる根拠を説明する。さらに、スクリーン印刷の現状と課題、解決策、そして微細化・高密度化が可能なグラビアオフセット印刷について当社製品を紹介する。

 

②サブトラクティブ法とアディティブ法の違い

図1は、導体パターン形成工程をアディティブ法とサブトラクティブ法で行う場合の環境特性評価結果である。環境特性項目は、「材料使用量」「廃棄物量」「エネルギー消費量」「コスト」の4点を用いた。サブトラクティブ法に属するフォトエッチング法と切削法は、どちらも切削加工であるため工程数が多く、多くの材料とエネルギーを使用し、かつ多くの廃棄物が発生する。アディティブ法に属するめっき法は、電気分解によって金属を添加する加工であるため、多くの電気エネルギーを消費し、かつ多くの廃液とスラッジが発生する。同じアディティブ法に属する印刷法は、必要部位に必要量だけの材料を直接転写する方式であり、他の製造方法と比較して材料ロスや廃液を最小化しやすく、工程が簡素なためエネルギー効率が高く、結果 製造コストが低いという利点がある。印刷法は環境特性で優れており、サステナブルな導体パターン形成方法だと考えられる。

図1 アディティブ法とサブトラクティブ法の環境特性評価結果

 

③印刷技術の種類

印刷は、対象物に文字・図形・パターンを複製する技術で、代表的には凸版(Relief)、凹版(Intaglio/グラビア)、平版(リト/オフセット)、孔版(スクリーン)、デジタル(インクジェット)に大別される(図2参照)。広義には全面にインクを広げるコーティングも、成膜の一種として印刷と隣接する技術である。孔版印刷に属するスクリーン印刷は織物メッシュの隙間からスキージでインクを押し出す直パターニングであり、インクの厚みを持たせやすい点が特長となっている。一方、グラビアオフセット印刷は、凹版の溝にインクを充填→余剰インクをドクターで除去→PDMS製 (ポリジメチルシロキサン製)ブランケットに一度受理(OFF)→基板へ再転写(SET)する間接転写であり、にじみを抑えた微細形状が得やすいのが強みとなっている。以降はスクリーン印刷とグラビアオフセット印刷の二方式を中心に、実装プロセスとの関係を具体的に述べる。

図2 印刷技術の種類

会社名
(株)セリアコーポレーション
所在地
埼玉県戸田市美女木4-21-19