ビジネスコミュニケーションを加速する
BtoB ニュース専門サイト | ビジコムポスト

スペシャルインタビュー
2022.09.12
独自の技術力を活かしてレアメタルスクリューのトップを目指す
〜自社ブランドを立ち上げ常に挑戦と変化を追求〜
株式会社 タカヤマ
代表取締役 髙山 伸和 氏

ねじの専門商社としてスタートしたのち、メーカーとしてもビジネスを展開する株式会社 タカヤマ。最近ではレアメタルに着目し、高い技術力を活かしてブランド展開を行う同社の概要と事業展開などについて、代表取締役 髙山 伸和 氏にお話を伺った。

 

■御社の沿革や概要などについてお聞かせください

 

髙山 : 当社は、1939年2月に本所区深川(現在の墨田区)で私の祖父が、ねじの専門商社として髙山製作所の社名で創業しています。

そして1943年6月には、事務所を千代田区神田須田町に移転しています。当時のことについては、あまり詳しく聞いていませんが、当時の神田周辺には金物屋やねじ屋などが多く集まっていたり、秋葉原には電子部品などを取り扱う店も多くあったようなので、そういった店と肩を並べるような感じで商売をしていたようです。

そして1947年3月には、葛飾区四つ木に工場を開設し、この頃から少しずつ自社での製造もスタートさせ、メーカーとしての顔をもつようになっていきました。

1948年8月には、事務所を千代田区神田多町に移転し、株式会社 髙山商店に組織変更しています。また1950年9月には、株式会社ネジの髙山に社名変更しています。

そして1969年6月には、葛飾区白鳥に葛飾営業所を開設し、1977年2月に本社と葛飾営業所を併合しています。当時の葛飾区は、大田区と同じように工業が盛んな地域で、当社と同じように神田から移転するねじ屋も多くいたようです。また工場も規模を拡張するため、1985年に埼玉県三郷市に移転し、現在の体制になっています。

海外への展開は、1991年3月に台湾企業と取り引きをスタートさせ、その後、韓国企業、中国企業と徐々に取り引きを広げていきました。また2014年7月には、中国でのビジネスを円滑に進める目的で、中国の上海市に現地法人として“特科陽馬(上海)商貿有限公司”(以下、タカヤマ上海)を設立しています。

そして2016年12月には、現在の社名である株式会社 タカヤマに変更しています。また2018年1月には、上海市に続き江陰市にも現地法人として“特科陽馬(江陰)機械製造有限公司”(以下、タカヤマ江陰)を設立しています。

これが当社の主な沿革で、私はまったく違う業種の会社に勤務したのちに、父から引き継いで三代目として代表取締役に就任しています。

祖父や父の代は、規格ねじの販売で価格競争などに対応し、また流通もそれほどしっかりしてなかったので、商社の強みを活かしたビジネスを展開していましたが、時代の流れから流通が良くなるにつれメーカーからの直販も進むようになり、差別化の図れないような状況になってきました。さらに最近では、古くから取り引きのあるお客様への販売数も、全盛期から徐々に減少してきました。

そのような中、ターゲットを絞った新規開拓も積極的に進めていましたが、今までのような規格ねじの販売だけではお客様は振り向いてくれないと思いましたので、いたずら防止ねじ、低頭ねじ、ゆるみ防止ねじなど、特殊ねじの取り扱いを始めました。さらに、色々と模索する中でレアメタルに着目し、レアメタルを活用した付加価値の高い部品の製造や加工を行う自社ブランドを立ち上げました。

また、中国に現地法人を設立した背景には、グローバルに部材の輸出入をしたいという目的があったので、タカヤマ上海とタカヤマ江陰を上手く機能させたビジネスに取り組んでいきました。

このように私の代になってからは、今までの事業の継続だけでは厳しい状況になっていたので、常に挑戦と変化を追求した事業展開を進めています。これが、社名を「ネジの髙山」から“ねじ”を取って「タカヤマ」に変更した経緯でもあり、規格ねじ以外のビジネスに取り組む布石になっています。

 

会社名
株式会社 タカヤマ
所在地
東京都葛飾区