1.はじめに
前回( 17 年9月号 )から改善活動や品質活動に関する話しを進めてきた。今回は、はんだ工程にも役立つ品質とコストについて説明を行う。
近年、多くの現場で「自動化」という言葉がキーワードになっている。
ただ、この「自動化」を
・単に、コンベアを導入すれば良い
・人手の掛かる作業を、ロボット化すれば良い
と捉えて、大きな投資と共に現場で実践している工場も少なくない。 確かに、「機械化」は自動化の一部であるという側面も持ってはいるが、真の自動化とは、「投資」と同じような意味合いであると筆者は考える。
すなわち、インプットした量よりもアウトプットが大きくなければならない。
ギブよりもテイクが、大きくなる方法と言い換えてもよい。 つまり、かけた工数や金額よりも、そこから得られる恩恵が大きくなければならないのである。
実装技術とは直接関係はないが、筆者はこのような考え方・ 実践方法を教えるための「オプティマイザー養成講座」を、現在私塾で教えている。興味のあるかたはご連絡をいただければ案内する。
オプティマイザーの「オプティマイズ」とは、「最適化」のことだ。 現場を最適化することによって、真の自動化が形成され る。
今回と次回の記事で、品質とコストについて詳しく述べると共に、最適化とは? について学んでいただきたい。
2.省力化(図1)
今回から無駄取りについてお話しをしていく。よく、「7つの無駄」という言葉を耳にされると思う。
究極的に言えば、無駄取りとは
・省力化
・省人化
・少人化
の3つを達成することになる。まずはこの3つについて、以下に解説していく。
トヨタ生産方式では、少ないという漢字に目の付いた、省人化と、目の付かない「少人化」という言葉がある。「ショウジンカ」ではなく、「ショウニンカ」と読む。
この2つに加えて、一般的な用語として、「 省力化 」 という言葉がある。
はじめに、読者各位にお聞きします。「あなたはこの3つの 言葉の違いは分かりますか?」 まずは、この3つの言葉の違いを明確に理解して、理解できるようにしておこう。
省力化とは読んで字のごとく、「機械化などによって、手間や労力を省くこと」「作業者が行う人手作業の一部を単に機械に置き換えることをいい、省人化できない状態をいう」ことである。
図で示したように、人手作業を機械化したり、コンベアを導入したりと、労力や手間を省くことを目的としている。
たとえば10人で作業を行っているラインがあったと仮定しよう。このラインの管理者はライン全体の能率を上げようと考え、作業改善を行なうなどして、0.9 人分の仕事を減らすことに成功したとする。たしかに大きな作業改善になる。
実はこの時の能率のアップは10人 ⇒ 9.1人になったわけ で、人そのものは省けていない。
しかし計算上は、10人 ÷ 9.1人なので、9.9%の能率アップとなる。
これが省力化である。
しかし、省力化だけでは、収益に直結するとは言いにくいのである。なぜなら、0.1人分でも仕事が残ってしまうと、その分の固定費は変わらないからである。
図 1 省力化
- 会社名
- (一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター
- 所在地
-
真空リフロー、N2リフロー、エアリフローのことなら、エイテックテクトロン(株)にお任せください。フラックスレス真空リフロー装置販売開始!エイテックテクトロン株式会社
-
アレムコの導電性/熱伝導性接着剤,コーティング材,グリースのことなら(株)エス・エス・アイ株式会社エス・エスアイ
-
独自の加工技術とノウハウで様々な材料にチャレンジ 〜色々なアイデアを生み出して研究者をサポート〜 ムソー工業株式会社 代表取締役 尾針 徹治 氏Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
-
SEMICON Japan 2023 2023年12月13日(水)〜15日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON Japan 2023が開催された。Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社