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スペシャルインタビュー
2022.07.15
製造業に特化したオンラインマーケットプレイスを展開
〜工作機械/計測器/精密機器の中古市場の活性化に貢献〜
Ekuipp株式会社
代表取締役 松本 悠利 氏

■オンラインマーケットプレイス『Ekuipp』の概要や取り組みなどについてお聞かせください

 

松本 : 『Ekuipp』は、法人間で中古工作機械/計測器/精密機器を直接売買できるマーケットプレイスです。分かりやすくいうと、製造業版“メルカリ”と説明しています(写真2)。

写真2 『Ekuipp』とは?

 

工作機械/計測器/精密機器を購入したい企業と、それらを買い取ってほしい/販売したいという企業が、簡単に取り引きすることができます(写真3)。製造業の倉庫などには、使われていない工作機械/計測器/精密機器が眠っていることがよくあり、それらを有効活用することができるようになります。また、工場内には使用されずに廃棄されてしまう機器も多いため、中古市場の活性化を促進し、工作機械/計測器/精密機器を活用する機会を創出することも可能です(写真4)。

写真3 主な取り扱い製品

写真4 出品の流れと購入の流れ

 

ただ、現状では製造業の方々が、不要になった工作機械/計測器/精密機器を販売できると思っておらず、スクラップとして廃棄されている状況です。さらに、『Ekuipp』のようなオンラインシステムに嫌悪感を抱かれている方々も少なくはありません。

そのため、私たちはまず最初に、スクラップとして廃棄しなくても販売できるということを、認知していただく啓蒙活動からスタートしています。そして、売買が成立した感動を覚えていただき、徐々にオンラインに慣れ親しんでいただけるような環境づくりを目指しています。

また、この市場は国内だけでも、新品はかなり大きな規模の流通市場になっていますが、中古品に関しての流通市場はほとんど動いていないのが現状です。そのため、中古品の流通市場をどんどん活性化させることは、すごく意義のあることだと私たちは捉えています。

中古品の流通市場が動いていない理由として、ユーザーにヒヤリングを行って感じたのは、売りたい側と買いたい側の思いがお互い平行線で動いているため、非常にもどかしい状況が続いているということでした。そこで、両社の思いを繋ぎ込むなにかがあれば状況が一変すると思い、当社の『Ekuipp』でそれが実現できると考えています。

例えば、売りたい側がバイヤーに、製品を売りに出そうとした時、中古の流通市場がまだ未熟なため、バイヤーよって買い取り価格が変動し、どのバイヤーに売れば良いのか判断がつかないといった声をよく耳にします。そこでは、やはり信用が第一になると思うで、当社は大手の仲介業者や金融機関とも業務提携していることを前面に出し、安心/安全をモットーにした営業活動を行っています。

また、「壊れていたり、古いモデルだけど大丈夫?」といった声もよく耳にします。多少の故障であれば当社と業務提携しているサービスの会社で修理することもできますし、古いモデルの製品でも一般的に価格は下がる傾向はございますが需要はあります。

さらに、インターネットなどをあまり使われていないユーザーに対しては、出品の準備から売買が成立した時の搬出サービスまで行い、海外であれば輸出サービスにも対応しています。

買いたい側についても、「最新の機器は高くて購入できない」、「修理されているなら中古でも十分である」、「今すぐ使いたいのに納期が長い」、「他のマーケットプレイスではほとんど出品されていない」などの声をよく耳にします。

このように私たちは、『Ekuipp』を通じて製造業における中古品の流通市場の活性化に取り組んでいますが、その中で私たちの話を中々聞いていだだけないということが大きな課題になっています。需要はあるのに、話を聞いていただけないとビジネスに繋がらないので、非常にもどかしい気持ちになります。話を聞いていただければ、今まで廃棄にお金を支払っていたものが逆にお金が入ってきますし、非常に簡単で安心/安全なサービスなので、受け入れていただけると思っています。

そのため、警戒心を煽るような“ネット”という表現はあまり使わず、とにかく倉庫に眠っている製品の販売を前面に出したPR活動などを展開しています。最近では、業務提携先の紹介などで話を聞いていただけるケースも徐々に増え、少しずつ軌道に乗ってきたように感じています。

それから、『Ekuipp』の登録者数を伸ばすツールとして、資産管理台帳『Ekuipp台帳』のサービス展開も進めています。

会社名
Ekuipp株式会社
所在地
東京都大田区