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スペシャルインタビュー
2022.06.20
独自のブランドでアルミニウムの表面処理技術を展開
〜豊富なカラーバリエーションで幅広いニーズに対応〜
株式会社 コーケン
代表取締役 二宮 慎一郎 氏

アルミニウムの表面処理技術である「アルマイト処理」をメインに4つの事業部体制で事業展開している株式会社コーケン。最近では、バイク関連パーツへの表面処理が多くを占めているが、新たなビジネスチャンスを求め、様々な取り組みを行っている。今回は同社の概要、事業やサービスなどについて、代表取締役 二宮 慎一郎 氏にお話を伺った。

 

■御社の概要についてお聞かせください

 

二宮 : 当社は、1991年3月に川崎市幸区で光研電化有限会社として設立しています。元々は当社の前身となる会社が横浜市神奈川区にありました。その会社が区画整理の対象になったのを機に廃業することとなったため、先代の社長が別法人として引き継ぐ形でスタートしています。事業内容に関しても、前身となる会社が行っていたアルミニウムの表面処理技術である「アルマイト処理」を引き継ぎ、当時は主にヒートシンクやオーディオのつまみなどの表面処理を行っていました。

1994年6月に本社を横浜市緑区に移転。そこは先代社長の自宅でしたが、1階部分が仕事場になっており、社員構成も親族+パートさん1名という家族経営的な感じでした。その頃私は、東京でアルバイトをしながらバイクのレースに出場しておりましたが、先代社長の娘さんと交際したのを機に、先代社長から人手の足りない時にお呼びがかかり、配達等を手伝う様になり、当社との関りが生まれました。その後、正式に入社して営業を中心にバイクレースで培ったネットワークを活かし、従来の市場とは別にバイク関連の市場にも展開を進めていきました。

しかし当時は不景気な時期でもあり、当社にアルマイト処理を依頼する機械加工会社も仕事がほとんどないような状況でした。当社の様な表面処理業は、加工会社の様に物を作りだす力はありません。そのため、受動的であり当社に依頼する機械加工会社の営業力への依存が高くなります。従来は「機械加工会社→表面処理会社」という商流でしたがこれを逆転し、私が機械加工の案件ごと営業し、「表面処理会社→機械加工会社の商流に出来ないか?」と考えました。

それに伴い、図面を引けるような知識も必要だったので、色々な方にアドバイスをいただきながら独学で学びました。また、参考書を基に学習し、CADも使えるようになりました。自分の中で色々な知識が蓄積されていくうちに、アイデアも色々と浮かんでくるようになり、「表面処理会社→機械加工会社」の商流を実現し、機械加工会社に依頼するようにシフトしていきました。

そして、表面処理や加工知識を活かし、自社製品などへの取り組みも徐々に進めていきました。

2010年5月に、「商品販売事業部」「自社製品事業部」「表面処理事業部」「OEM事業部」の4部署に事業組織を分割するとともに、それまでの知識やノウハウの蓄積に基づき、それぞれに社員を配置するなど、組織変更を行いました。また、同年6月に社名を現在の株式会社コーケンに変更し、2012年1月には先代に代わり代表取締役に就任しています。

2014年2月には、当社として最初の「経営革新計画」が承認され、徐々に事業領域も広げていき、同年5月には現在の所在地である横浜市都筑区に全事業部と自社工場をすべて移転しました。設備投資についても内製化を図るため国などの補助金制度を利用し、2016年1月にレーザマーカ、同年3月に3Dプリンタをそれぞれ自社工場に導入しています。

会社名
株式会社 コーケン
所在地
横浜市都筑区