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スペシャルインタビュー
2022.06.21
様々なユーザーニーズに対応した 太陽光パネルを提供
〜製品寿命を延長させるなどで他社との差別化を図る〜
Luxor Solar株式会社
プロジェクトディベロップメント マネージャー 呉 龍 氏 営業マネージャー 丸山 輝也 氏

■御社の太陽光パネルに関して、現状の製品展開と注力している製品についてお聞かせください  

 

丸山 : 現在は、アジアの委託工場で製造されている『ECO LINE』シリーズが、製品展開の主力になっています。単結晶/多結晶/ハーフカット/両面発電(写真2)といった標準タイプ以外にも、お客様のニーズに対応した最適な仕様の製品を提供しています。

それから、現状において特に力を入れている製品としては、先程も少しお話しましたが「製品寿命を延ばしたい」などのニーズに対応するため、独自のラミネーション技術を採用した両面ガラスモジュール『SECURE LINE』になります(写真3)。この製品は、両面ガラス構造により、優れた耐久性、機械的安定性のみならず、火災に関しても安全性を保証し、従来の製品保証が大体25年間に対して、35年間の製品保証を可能にしています。

写真2 両面発電モジュール『ECO LINE GLASS-GLASS』(M60/290-310W)

写真3 両面ガラスモジュール『SECURE LINE』(M60/280-300W)

 

また、完全防水構造にしていることも1つの特徴になっています。従来の両面ガラスモジュールもラミネート加工を施されていますが、ラミネート加工後は単にフレームを被せているだけの状態になっています。『SECURE LINE』は、ラミネート加工後にフロントガラスの製造でも使用されている「ブチル」という樹脂で覆っているため、密封状況がより緊密になっています。そのため、特にフレームを付ける必要もないのですが、日本では「フレームを付けたい」というニーズが多いので付けた状態で販売しています。水分だけでなく紫外線やアンモニア、塩害腐食からも強く保護し、ラミネートの寿命が最大で50%増加しています。

さらに、従来の両面ガラスモジュールはうしろのバックシートが樹脂になっているので、ガラスとの熱膨張率が違うためストレスになり、伸びたり縮んだりすることで摩耗していきます。『SECURE LINE』は、同一部材であるガラスを使用しているため、物理的な条件のおかげで気温の変動、重荷重や強風などの高いストレスにも耐えることができる強い耐久性があります(図2)。

そして、使用されているフロントガラスの厚みが2mmというのも、大きな特徴になっています。このフロントガラスは、光を通しやすく、通常の太陽光モジュールより、最高で2%高い発電量を確保できます。このテクノロジーにより、0.98W/(m2・K)の熱伝達率を保持しており、通常の太陽光モジュールより、3倍高い値になります。これは、放熱レベルが3倍高いということを意味しており、発電量も高くなっています(図3)。

図2 封止材の熱膨張比較

図3 放熱性の比較

 

あとは、セルをラミネート加工する際に、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)の代わりに PVB(ポリビニルブチラール)を使用しています。それにより、熱や紫外線など様々な環境からの影響を受けにくい構造になっています。また、PVBはEVAより20%広い光波長を吸収するので、セルの変換効率が高くなり、最高で発電量も4%高くなります。

このようなタイプの製品は、日本国内では当社しか取り扱っていないと思います。見た目でも、ガラスの光沢感が標準品と比べて全然違いますので、展示会場などで見比べていただけたら一目瞭然です。

会社名
Luxor Solar株式会社
所在地
東京都千代田区