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テクニカルレポート
2018.07.05
DesignCon / IBIS Summit 2018
エレクトロニクス実装技術特別レポート
KEI Systems

 

3. 空港からのアクセス 

 Canta Clara Convention Centerに最も近い空港は、San Jose International 空港である。

 日本からは、ANAがB787で成田 - San Jose直行便を運航している。以前はJALと提携しているAmerican Airが成田 - San Joseの直行便を運航していたが、今は運航していない。 

 ANA 以外では、普通、ロサンジェルスで 乗り換えて、San Jose空港へ行く。サンジェルス空港での乗り換えは、入国手続きと税関検査をした後、国内線ロビーへバスで移動し、セキュリティチェックをするなど、面倒なので、日本からサンフランシスコ空港へゆき、レンタカーで Santa Clara へ行く方法もある。

 サンフランシスコ空港からSanta Clara へは、渋滞がなければ1時間程度 のドライブであるが、空港でレンタカーを借りたり、初めての地で、慣れない右側運転など、レンタカーの利用も大変である。

 レンタカーを使うよりもタクシーの方が安心で、料金もレンタカーの保険やガソリン代を考えるとあまり変わらない。

 やはり、San Jose空港からでもサンフランシスコ空港からでも、会場やホテルにゆく手段としては、公共交通機関を利用することが一番便利で、安価である。
 San Jose空港からはVTALight RailのAir Port駅までの無料シャトルバスが10~15分間隔で運行されている。 

 VTA Light Railはやはり10~15分間隔で運行されているので、Moutain View 行きに乗り、15分くらいで Convention Center(Great America駅)に到着する。

 料金は$2.25 で乗る前に駅のホームにある自動販売機で、クレジットカードや現金で購入する(図 8)。なお、65歳以上のシニア料金は$1.00 である。 

 

図8 ホームにあるチケット販売機

 

 チケットは2時間有効で、どの駅でも乗り降り自由で、途中下車もできる(図9)。このほか8時間有効なチケットもある。 これを使えば、8時間以内であれば、往復乗車もできる。 

 

図9 Light Railのチケット

 

 駅に改札はなく、時々係員がチケットチェックに乗車しにくる。この時にチケットを持っていないと罰金を取られる。 

 サンフランシスコ空港にはBART (Bay Area Rapid Transit)と呼ばれる電車がある。
 空港の International ターミナルのすぐ横に駅があり、日本から到着したら、歩いて BART の駅に行ける。
 BART は空港から、サンフランシスコのダウンタウン、リッチモンド、オークランド、 フェアモントなどベイエリアの多くのところへ繋がっている。 

 また、シリコンバレー方面には、隣の Millbrae 駅で、Caltrainと呼ばれるサンフランシスコからサンノゼまでの通勤列 車に乗り換えることができる(図 10)。

 

図10 BART路線図

 

 BART のサンフランシスコ空港駅から Millbrae 駅間は、曜日や時間によっては、もう一つの駅 San Bruno 駅の3駅間を一方通行でしか運航していない。

 空港駅から乗車して、次の駅がSan Bruno 駅に着いた場合には、乗り換えて、サンフランシスコ空港駅行きに乗れば、1駅で、Millbrae 駅に着ける。

 

 BARTの乗車券はCLIPPERと呼ばれる日本の Pasmo のような、プリペイドカードしか使えない(図 11)。 

図11 Clipper Card

 

 このため、BART のサンフランシスコ駅では、自動販売機で、プリペイドカードとチャージ料金を払う。カードの料金は$3 であるが、このカードは、BARTだけではなく、Caltrain や VTA にも使える。 

 

4. DesignCon 

 DesignCon は以前は4日間開催されていたが、2016年以降は3日間に短縮された。しかし、論文発表数は変わらず、 その分、密度が濃くなっている。

 例年最初の1日は、最新技術のチュートリアルやパネルディスカッション、Boot Campと呼ばれる、1日フルの専門講座などが組まれている。

 また、初日の夜には、スポンサー企業による、コンベンション参加者と、展示会への出展者が自由に参加できウエルカムパーティが開催される。 

 昨年と2015年には、近くにあるアメリカンフットボールのリーバイススタジアムを貸し切って開催されたが、今年はホテルのホールで開催された(図 12)。

 

図12 初日のウエルカムレセプション

 

 DesignCon では、セッションの連続で、多くの人がおのおののセッション会場に入っているため、あまり他の方々と会う機会がない。

 この会場では、アルコールの助けもあり、初対面の人々と自己紹介をしながら、情報交換をすることができる。今年はことのほか日本からの参加者が多く、初対面の名刺交換や、顔見知り同士で、「あな たも来ていたのですか」などの挨拶会となっている。 

 今年もおよそ100弱の発表があり、この他、スポンサー企業による、セミナー、キーノート講演など盛り沢山で、場合によっては10以上の発表が並行して同時に行われる。 

 発表は内容により、14の分野に分類されている。

 発表の内容が複数の分野にまたがっているものもあるが、分野は、 

 1. チップ/パッケージ 

 2. ミックスシグナル

 3. 光と電気

 4. 協調設計 

 5. 基板/モジュール/パッケージ材料

 6. 基板設計/シミュレーションツール 

 7. メモリと2.5D/3D設計

 8. 高速シリアルの最適化設計 

 9. 高速シリアルの測定、解析

 10. 高速シリアル転送のイコライザ最適化

 11. PI

 12. EMI

 13. テスト、測定

 14. 配線のモデリングと解析 

 となっている。

 この分野テーマは、その年の論文内容により、毎年少しずつ変わっている。

 今年は、5のテーマが、これまでの「基板材料」から、「モジュール、パッケージ」が追加になった。

 また、「7. メモリと2.5D/3D 設計」も新しいテーマである。

 逆に以前にあった「パラレルバス」関連 のテーマは、DDR4 の開発が一段落した昨年からなくなっている。

 今年は、Appleの採用で注目されている FOWLP(Fan Out Wefer Level Package)をはじめとし、SiP(System in Package)が一般的になり、パッケージレベルでの信号特性検討が重要になってきたためである。

  同様に、パッケージ内配線板の特性や、 基板の特性で、ガラスクロスの影響や銅箔表面荒さの特性などに関する発表も多くあった。
 これは、昨年、56Gbps のシリアル転送や、PCI Express Gen4などの規格が決まり、実際の開発や評価が出て来たからである。
 注目することとして、IBIS に関する発表の多さである。 

 

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KEI Systems
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