中小企業庁による、ものづくり補助金の公募が始まっています。
ものづくり補助金で、3,000万円貰える?
皆さんも、ものづくり補助金のことを、なんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか。正確には「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」と言います。今年も1,000億円超の当該予算が承認され、既に募集が始まっています。せっかく、国が用意してくれた補助金ですので、有効に活用したいものです。そこで今回は、この補助金の概要と申請のポイントについて説明したいと思います。
先ず、皆さんの会社が申込できるかについて説明しましょう。国の区分によりますと、資本金3億円以下、若しくは、従業員300人以下の製造業者は、この補助金の対象になります。「資本金10億円、従業員数が300人」の企業や、「資本金3億円、従業員1,000人」の企業も申請することができることになります。(注1)
次に、何が補助金の対象になるかについて説明します。下記の図をご覧ください。当該補助金は、製造業向け【ものづくり技術】だけでなく、運送業等のサービス業者向けの【革新的サービス】も対象となります。そして、1,000万円コース(一般型)、500万円コース(小規模型)、3,000万円(高度生産性向上)コースに分かれています。1,000万円コースでは、機械装置の設備投資が対象になります。500万円コースでは、原材料費や技術導入費等もその対象に含まれます。逆に、3,000万円コースではIoT技術を伴う機械装置か、最新の機械装置の設備投資だけが、その対象となり、補助金額が高くなるにつれて、対象の制約が大きくなっています。
スケジュールは、以下の通りとなっており、極めてタイトです。今年の当該補助金の最も重要なポイントは、如何に素早く対応するか/対応できるかに掛かっています。
- 募集期間:2月5日から4月13日
- 採択結果:6月中旬
- 実施時期:500万円コースは11月末、1,000万円・3,000万円コースは12月末までに、検収及び支払い迄完了する必要があります。
今回の補助金に於けるもう一つのポイントは、「賃上げに取組む企業」、「TPP加盟国への海外展開に取組む企業」、「経営革新計画の承認を得ている企業」、「500万円コースに申請する小規模企業者(注2)」が、採択審査で有利になるとされていることです。従って、採択の確率を上げるためには、当該ポイントを念頭に入れ、申請書を作成することが重要になります。
以上のように、補助金の予算規模は、1,000万円を平均採択額と想定した場合、1万社もの中小企業が補助金を得られるものとなっています。もし、採択されれば、補助率が3分の2ですから、1,500万円の投資を500万円でおこなうことができることになります。皆さんの会社で、何らかの経営革新を計画しているのであれば、今回の補助金を検討してみては如何でしょうか。
(注1)株主構成等により、一定の制約があります。
(注2)製造業その他:従業員20人以下、商業・サービス業:従業員 5人以下
中小企業診断士 君塚吉是(kaizenjapan@outlook.com)
- 会社名
- KAIZENJAPAN
- 所在地
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