2021年10月7日(木)と8日(金)の2日間、兵庫県神戸市の神戸サンボーホールにおいて、「第4回 実装組立プロセス技術展2021」が開催された。
この展示会は、実装工程の中の後工程における専門設備メーカーが集結し、その自動化に貢献する製品を展示・紹介するもの。
同年の4月8日(木)・9日(金)に群馬県高崎市のGメッセ群馬で開催された第1回の開催に先立ち、「企業と企業・企業と顧客・顧客と顧客・装置と装置・サービス・情報――あらゆるものを結び、日本のものづくりの成長発展を無限に展開していきます」として、「MUSUBI JAPAN QUALITY」という連合を作り、マークも考案した。
商社が主導する展示会ではなく、メーカー主導型で企画・運営されている点も大きな特徴となっている。
そしてその後、第2回が愛知県名古屋市の中小企業振興会館(6月10日(木)・11日(金))、第3回が熊本県上益城郡益城町のグランメッセ熊本(8月5日(木)・6日(金))で開催され、これが4回目となった。
なお、第1回では9社の出展だったが、今回は、(株)アイビット、アポロ精工(株)、アルファーデザイン(株)、(有)イトウプリント、KnK(株)、(株)弘輝テック、(株)サヤカ、タイセイクリンケミカル(株)、(株)東京測器研究所、日本プラズマトリート(株)、日置電機(株)、(株)日立技研、マランツエレクトロニクス(株)、(株)マルコム、メイショウ(株)、ユニテンプジャパン(株)の16社が出展した。
今回も、会場内ではスペースが適度に確保され、密にならないような配慮がなされていた。
また受付では、(株)マルコムが製造販売を手掛ける新型コロナウイルス抗原検査キットの紹介が行われていた。
出展社の案内員は事前にこのキットを用いた検査を受けた上で会期に臨んだという。
(株)アイビットのブースでは、3D-X線ステレオ方式X線検査装置『FX-400tRX』を紹介していた。
同製品は、同社独自の「X線ステレオCT方式」によって、実装基板の水平断面300層を、約40秒で取得。
110kV、200μAの高出力X線源によって、銅(3mm)なども透過する他、高解像度2μmの画像分解能によって微細な部分の画像を取得する。
幾何学倍率500倍による高倍率撮影を実現し、独自の「X線ステレオ方式」によって実装基板の表面、裏面の分離も約4秒で行う。
その他、P-CT(ななめCT)、V-CT(垂直CT)での3D検査や、X線ステレオCT機能による10層のプリント基板の内層の観察も可能な製品となっている。
3D-X線ステレオ方式X線検査装置『FX-400tRX』
アポロ精工(株)では、レーザはんだ付けロボット『J-CAT STAR GATE』を展示。
これは、微細な部品や狭ピッチで隣接する部品などの接合に適したハイスペックマイクロレーザはんだ付けシステムで、非接触ではんだ付けを行うため、消耗部品が少なく、低ランニングコストで、メンテンナンスも容易。
はんだ付け温度にてレーザ出力を設定できる。
また、温度測定用の放射温度計がレーザ光と同軸で、高出力半導体レーザ最大80Wを搭載している他、極小の105μmのファイバを搭載。
近赤外808nmとブルー波長450nmから選択することができる。
レーザはんだ付けロボット『J-CAT STAR GATE』
アルファーデザイン(株)のブースでは、防湿材塗布装置『ACM]-300L』を紹介していた。
同製品は、2ガンによって、フィルムコートノズルで広範囲塗布が、ニードルノズルで細部塗布が可能。
オートプログラムαPRO 3Dで、簡単にぶつからない塗布プログラムを作成することができる。
また、基板逆入れ防止機能の搭載(3D測定センサ)によって、作業者の段取り間違いを塗布前に注意喚起してくれる他、標準装備の塗布幅検出で塗布幅を管理できる。
なお同社では、塗布検査装置ACI、仮乾燥炉、反転機など周辺装置すべてを設計製造。
稼働管理、バーコードによる自動段取りなど、カスタマイズラインシステムを構築することができる。
防湿材塗布装置『ACM]-300L』
(有)イトウプリントのブースでは、同社のメタルマスクの展示・紹介を行っていた。
省スペース、ワンタッチフレームという特徴を有する同社のメタルマスクは、1/3のスペースで保管可能。
独自開発の中空フレームによって、薄くても従来通りのテンションが得られる。
ワンタッチでセットが完了し、工具などは一切必要ない。
ブースではこの他にも、DIPパレットやちょっとした省力化治具で組み立て工程をサポートする実装治具や、基板の歪みに合わせて補正したメタルマスクやマウントデータの作成、DXFデータ変換などを行ってくれるデータサポートサービスについても展示され、注目を集めていた。
(有)イトウプリントのメタルマスク
KnK(株)は、X線チップカウンタ『HAWKEYE1000』を紹介していた。
同製品は、リール内の電子部品を、4リール(180mm)同時に、99.9%の精度で、しかも高速(8秒)でカウントできる装置。
リールは登録なしでもカウント可能で、画面操作も簡単。
スピーディな計測で効率の向上に貢献し、ピッチ登録なども不要でカウントミスを軽減。
4リールセンサによって、シール貼り付けミスを防止する(オプション)。
さらに、放射線漏れを保護する遮蔽構造、二重安全システムの採用、ドア用ライトカーテンセンサの付属など、安全性にも配慮されている。
この他、同社は、短納期で高品質かつ低コスト、カスタマイズ対応可能な搬送装置を案内していた。
X線チップカウンタ『HAWKEYE1000』
(株)弘輝テックは、『SELBOⅡ』ポイントはんだ付け装置を紹介していた。
同製品は、モジュール型インラインタイプで、混流生産が可能で、量産・自動化に対応。
多彩なノズル選択により、タクトの短縮を実現する。
また、インラインセレクティブはんだ付けシリーズとしては、ドット式エアロジェットスプレー仕様の『SELBO Ⅱ-SJ』スプレーモジュールや、霧化圧式二流体スプレーである『SELBO Ⅱ-S』スプレーモジュール、カーボンランプ式予熱ヒータの『SELBO Ⅱ-H』予熱モジュール、丸ノズル&角型ノズル噴流式はんだ槽16kgの『SELBO Ⅱ-D』などがラインアップされている。
同社はこの他にも、SRスマートグラスを導入し、省人化設備の生産ロス削減に貢献する「リモートSolution」などを展示していた。
『SELBOⅡ』ポイントはんだ付け装置
(株)サヤカでは、実装後の基板を低ストレス、かつ安全に切断するルータ式基板分割機、カメラ卓上型の『SAM-CT23S』と、インライン対応モデルで自動化対応型の『SAM-CT34XJ』を紹介。
2製品ともに、画像処理機能の搭載によって切断位置を自動補正。
ルータビットの高さを自動で切り替え、長寿命化を実現する。
『SAM-CT23S』は、カメラで基板を見ながら簡単にティーチングが可能で、QRコードで切断プログラムを自動切替できる機能を標準装備。
他の分割機と治具の共用が可能で、量産だけでなく試作用途にも適する。
『SAM-CT34XJ』は、基板の供給・排出の自動化を前提としたきめ細やかな標準仕様の製品で、高速・高精度な切断を追求。
カメラで基板を見ながらのティーチング機能に加えて、CADデータによる編集も行える。
ルータ式基板分割機『SAM-CT23S』(左)と『SAM-CT23S』(右)
- 会社名
- Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
- 所在地
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