1.新しい電子CADの形
EDA業界初(※当社調べ 2010年4月リリース)のクラウド電子CADシステム『Quadcept(クアッドセプト)』は、「クラウド」「コストパフォーマンス」「ユーザの声で進化」「イノベーション」という4つ(Quad)のコンセプト(Concept)で開発されたソフトウエアである。
従来の電子CADは高額製品が主流であり、初期費用と保守料金が大きな負担となるため、特に中小企業ではCADの導入に二の足を踏むケースも多く見受けられた。
そのため、製品開発の上流工程にも関わらず、プリント基板設計(アートワーク)を外注業者にアウトソーシングすることが一般的となり、弊害として、外注先への設計指示や管理などで予期していない工数や手戻りが発生し、試作納期が延長するだけでなく、基板設計のノウハウが蓄積されないことによる技術力の低下や余分なコスト負担を招くこともある。
その点、Quadceptは月額支払いのサブスクリプション方式を採用しているので、初期費用、保守費用、バージョンアップなどのコスト負担を軽減することができる。
回路設計CADである『Circuit Designer』、基板設計CADの『PCB Designer』をそれぞれ月額で、必要な時だけ契約し、使わない時は解約することができる。
管理者にとっては、無駄なコストを削減するだけでなく、ソフトウエアライセンスを効率的に管理し、運用することができる。また、常に最新版が提供されているため、バージョンアップ費用を支払う必要もない。
また、Quadceptは低価格、ハイエンドなCADの提供だけでなく、設計工程と製造・実装工程の垣根をなくし、手間のないシームレスな連携による短納期を実現するためのものづくりのワンストップサービス『Elefab』をリリース。
Quadceptで設計した回路・PCBの図面に含まれるデータを利用し、電子回路設計の作業中に基板設計、基板製造、部品調達、部品実装の価格と納期をリアルタイムで確認、設計後すぐに発注することができるようになった。
2.電子回路基板製造の価格とスケジュール設定における課題
電子回路基板ができるまでの工程は基板設計、基板製造、部品調達、部品実装の4つの大きなプロセスに分割することができる。
製品試作の段階から、回路設計者は各工程へ見積の手配、受発注処理をする必要があるが、多くの場合、相見積の手配、外注先も複数に渡り、納期もばらばらであるため煩雑な事務処理が多く、ただでさえ忙しい設計者の頭を悩ませるだけでなく、管理コストも膨れ上がっている。
各工程の見積依頼には、部品表(BOM)、設計指示書、製造用データ、外形図など多くの情報が必要となる。一度見積が届いたとしても設計変更が発生する度に、変更後の最新データを送り、再見積と納期の再確認をしなければならない。
一般的に、それらは何度も繰り返される。リアルタイムで価格と納期を把握することは難しいため、工数の遅延やリスケジュール、想定予算のズレなどが発生する。
ものづくりのワンストップサービス『Elefab』は、これらの問題を解決するため、見積価格、納期を簡単に確認できるようになっている(図1)。
■各製造会社への見積依頼時に必要な情報
• 部品調達…部品表
• 基板設計…部品表、回路図、設計仕様書、基板外形寸法、
ネットリスト
• 基板製造…基板外形寸法、製造仕様書、製造用データ、
NCドリルデータ
• 部品実装…部品表、実装図、実装仕様書
図1 現状の見積・製造依頼に必要なデータ各種
- 会社名
- Quadcept(株)
- 所在地
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