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スペシャルインタビュー
2022.06.28
スマートファクトリーにおける 制御/セキュリティの重要性を唱える 新会社を設立
〜デジタルツインの実現に向けたトータルセキュリティソリューションを提供〜
株式会社 INDUSTRIAL-X SECURITY
代表取締役 八子 知礼 氏

製造/物流のスマート化を一貫サポートするファクトリービルダーコンソーシアム『Team Cross FA』のセキュリティ分野を担う目的で設立された株式会社 INDUSTRIAL-X SECURITY。今回は、同社の設立された経緯や『Team Cross FA』の概要、同社が『Team Cross FA』の中で提供するサービスなどについて、代表取締役 八子 知礼 氏にお話を伺った。

 

御社の概要と設立された経緯などについてお聞かせください

 

八子 : まず当社の概要を説明させていただく前に、ベースとなる株式会社INDUSTRIAL-Xについてお話しさせていただきます。

同社は2019年4月に起業しており、現在も私が代表取締役を務めています。事業内容としては、様々な産業の領域に対するデジタルトランスフォーメーションがメインになりますが、ただしデジタルのみならずフィジカルであるとか、もしくは人的な領域のトランスフォーメーションも手掛けています。

その中で、工場のスマートファクトリーの領域については、業界でも優れた実績をもつ企業と協業したいと考え、株式会社FAプロダクツ(以下、FAプロダクツ社)の天野会長と株式会社オフィス エフエイ・コム(以下、オフィス エフエイ・コム社)の飯野社長の所へそれぞれアライアンスのご相談に伺いました。特にIoTの領域では、次は可視化だけでなく、現場での制御をどうやって最適化していくのかというテーマがあり、それに関してお二人がそれぞれノウハウを有していると思っていたので、是非ともその知見をお借りしながらご一緒させていただきたいというお願いをしました。

飯野社長からは、「それは協業のみならず、一緒に何かやっていけるような会社をつくった方がいいかもね」というお話しをいただき、天野会長からは「8月に合宿をしましょう」というお話しをいただきました。

そして、昨年の8月にミーティング合宿を行い、より緊密にしていくために会社としてやっていった方がよいという結論に達し、しかもFAプロダクツ社やオフィス エフエイ・コム社等が推進している『Team Cross FA』の一員という立場の会社を合弁でつくろうということになりました。『Team Cross FA』は、製造/物流のスマート化を一貫サポートするファクトリービルダーコンソーシアムで、その中で特に制御/セキュリティに関しては、手をつけなくてはならない空白地帯になっていました。

また、私自身のバックグラウンドはビジネスコンサルタントで、一般のビジネスというよりは通信/メディア/ハイテクといった分野に特化しており、工場などの製造現場で通信やクラウド等が活用されるビジネスモデルの業界を担当してきた経験がありました。現在も、社長業のほかにビジネスコンサルタントを行っていて、その中でIoTにも色々と取り組んでおり、現状のIoTは現場からのデータを吸い上げて可視化することが中心で、可視化したものを現場への制御や自動化などに反映できるようにフィードバックすることは、インターネットを介することからセキュリティの問題などで懸念させる方々がまだ多い状況です(図1)。

そのため、安心してフィードバックできる環境をつくらなければ、私が今まで取り組んできたIoTの完成形というか、次のステージになかなか到達できないということが、ここ3年ほど悩みの種になっていました。やはりそこの部分については、制御に対しても安全/安心なソリューションの提供が必要不可欠になるとミーティング合宿でもお話させていただき、このような私個人のニーズも新しい会社を立ち上げるきっかけになっています。

そして私自身、今までの経験からIoTの領域に関してもそれなりに知名度があるので、それを上手く活用してスマートファクトリーの領域に対し、制御/セキュリティの重要性を唱えながら、なおかつ『Team Cross FA』の活動も加速させていく目的で、2019年11月14日に当社を設立しています。

主たるリード役として、私が代表取締役に任命され、飯野社長と天野会長には取締役に就任していただいています。

図1 製造現場をIoTで可視化する際のデータの流れ

 

Team Cross FA』の概要や特徴などについてもう少しお聞かせください

 

八子 : 『 Team Cross FA』は、一言でいうと「スマートファクトリーを一からすべてつくってしまうコンソーシアム」で、2019年8月27日に設立しています。主な活動として、我々は“デジタルファクトリー”という言い方をさせていただいていますが、工場をリアルにつくるというのは当然なんですけども、バーチャル空間にも工場をつくって俗にいう“デジタルツイン”を実現することにより、「人手に頼らない安定生産」、「段取レスでマスカスタム生産と量産」、「製品開発の投入スピードのアップ」、「高品質/短納期/低コスト」、「創エネと省エネ」などを実現させることで、製品だったり会社の価値を上げていく工場をつくり出すコンソーシアムになります。

コンソーシアムの全体像としては、“幹事企業”、“公式パートナー”、“公的機関”の3つの大きなカテゴリーから構成されています(図2)。

図2 『Team Cross FA』の全体像

 

“幹事企業”とは、コア部分の技術を有してこの活動の主体となる企業になります。この中で、FAプロダクツ社は「企画/プロデュース」を担当し、オフィス エフエイ・コム社は「開発/エンジニアリング」を担当し、当社は「ネットワーク/セキュリティ」を担当しています。その他に、「構想設計」を担当するロボコム株式会社(以下、ロボコム社)、「加工/組み立て」を担当する日本サポートシステム株式会社(以下、日本サポートシステム社)、「加工/量産」を担当するロボコム・アンド・エフエイコム株式会社(以下、ロボコム・アンド・エフエイコム社)の計6社で構成されています。

また、“幹事企業”だけではどうしても賄えきれない部分が発生しますが、例えば「コンサル」、「ITシステム」、「建物建設」、「保守」、「人材派遣」などは、サポートしていただける企業に“公式パートナー”として参画いただき、全体でソリューションとして提供する形になっています。

さらに、我々民間企業だけでもできないことはないのですが、やはり国の政策や地方自治体の政策と連動する方がスムーズに進められるケースが多いので、『Team Cross FA』の理念に賛同していただける色々な“公的機関”と連携してプロジェクトを進めていきます。

基本的な流れとしては、最初にFAプロダクツ社が窓口業務を行い、お客様の要望や予算などを聞いて全体のプロデュースを行います。次にロボコム社で、自動化やロボット化の構想設計を行い、さらに精密なプランに落とし込んでいきます。それに基づいて次はオフィス エフエイ・コム社で、上位側のシステムやさらに詳細な設計、それから物流のシステムなども含めてプランニングを行います。そして、日本サポートシステム社で実際の形にしていき、オフィス エフエイ・コム社と一部協業するケースもあります。

このような流れで進んでいき、システム全体が現場と上位側の方で繋がっていくとセキュリティも当然必要になりますが、後から入れるのではなく、計画立てている段階で機器やシステムに関してネットワークの要件が出てくるので、そこで当社がネットワークのグランドデザイン構築からトータルセキュリティソリューションを担当していく形になります。

また、「加工/量産」を担当するロボコム・アンド・エフエイコム社は、今年の年末に設立される予定のロボコム社とオフィス エフエイ・コム社の合弁会社になります。主に、大型の精密金属加工やロボットのシステムをパッケージ化して量産化する予定で、現在新工場を福島県南相馬市の復興工業団地に建設中です。

そして、このコンソーシアムの大きな特徴としては、“幹事企業”の中にメーカーが1社も入っておらずマルチベンダーのみなので、メーカー色を出さずにその時々で最適なものを組み合わせて提供できることです。あとは一気通貫で行えるので、お客様にとっても楽であると考えています。

設立してまだ1年も経っていませんが、すでにいくつかのプロジェクトが進行している状況です。

会社名
株式会社 INDUSTRIAL-X SECURITY
所在地
東京都港区