ブックタイトルメカトロニクス8月号2021年

ページ
11/52

このページは メカトロニクス8月号2021年 の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

メカトロニクス8月号2021年

MECHATRONICS 2021.8 ???? そのような経験から、最初に問い合わせをいただいた段階で、「これは対応できる、できない」の判断をつけられ、対応できる案件に関しては段階的にテストを繰り返しながら、製品を完成させていきます。 基本的な当社のコアとなる技術は、「熱風」と「赤外線」の2本柱で、この技術を活かしながらお客様の様々なニーズに対応しています。 御社のコア技術を活かした製品展開に ついてお聞かせください萩原(雄) : 現状では、「乾燥炉」、「加熱装置・産業機械」、「エアノズル」、「ヒータ単体」、「IR/赤外線ヒータ各種」などを手掛けています。 乾燥炉は、均熱の取れた高精度な設計/製作を実現し、ガラス、フィルム、シート状の製品、接着剤の乾燥など、幅広いワークに対応しています(写真2)。特徴は、①熱風循環、熱風ワンウェイ、雰囲気加熱(無風)、遠赤外線などを用いて、卓上コンパクトタイプから大型炉まで幅広く製作、②使用温度:50~600℃、③炉内の600℃±3℃の炉内均一温度を実現、④内装はすべてSUS内張、⑤乾燥させるワークに合わせて棚板やフック、コンベアを設置、⑥梱包発送できるものから、乾燥炉、乾燥室の現場組み立てにも対応、などが挙げられます。 加熱装置・産業機械は、熱風、赤外線、ハロゲンランプヒータ、ホットプレート、高温ヒータ、ニクロム、パイロマックスなど、目的に応じて最適な熱源を用いてお客様の“やりたい事”を実現する、自動装置、バッチ炉、アニール炉、コンベア式連続炉、焼成装置、遠赤ヒータ炉などになります(写真3)。製作事例としては、①900℃にてワークを自動加熱する装置、②均一な熱風を用いて成型をおこなう搬送および搬出機構付自動装置、③数十個連続したモータのワニス乾燥、加熱装置、④炉内温度±2℃以内の高精度な電気炉、⑤金属を1分で900℃まで昇温する装置、⑥真空や窒素ガス(N2)パージ状態で加熱、最高温度1400℃まで対応可能、などが挙げられます。 エアノズルは、スリットエアノズル、エアナイフノズル、吹き飛ばしノズルを用いて切れ目のないエアをカーテン状に均一に吐出することができます(写真4)。液切りから熱風吐出タイプや、手のひらサイズから3mを越える長尺タイプまで対応し、希望の長さで1本から製作可能です。また、省エネブロワによる省エネ型エアシステムも提案できます。特徴は、①コンプレッサ工場エア用、および送風機ブロワー用など各種ノズルを製作、②水切り用から、表面処理向けの熱風吐出や冷風吹き付け、③吐出風速が均一で高精度に製作できる、④エアカーテン状の吹き付けでは、対処できないような隠れた所の水には特殊形状に製作したノズルで除去可能、⑤あらゆる材質にて製作可能(SUS304/316、アルミ、チタン、樹脂など)、⑥一部貸出ノズルもあり、などが挙げられます。 ヒータ単体は、高品質な工業用ヒータを1個から製作することが可能です(写真5)。ヒータ容量、材質、使用温度、形状、大きさなど、使用目的や使い勝手に合わせて設計しています。また、図面や仕様が決まっていなくても対応が可能です。用途としては、シーズヒータ、プラグヒータ、カートリッジヒータ、バンドヒータ、熱風発生器など、各種熱源と付帯設備になります。 IR/赤外線ヒータ各種は、限られたスペースでも急速高温加熱が可能で、近赤外線(ハロゲンランプヒータ)から遠赤外線(カーボンヒータやセラミックヒータ)各種に対応し、加熱したい素材に合わせてIRヒータを提案しています(写真6)。特徴は、①加熱部(フィラメント)は石英硝子に覆われているため、非常にクリーンな加熱が可能、②寿命末期まで性能劣化がない、③ストレート型から環状リング型、特殊形状にも対応、④急速高温加熱が得意で、なおかつコンパクトに製作できる、⑤水冷式ゴールド反射ミラー(ゴールドイメージ炉)の設計製作も可能、⑥ハロゲンランプヒータやカーボンヒータの容量、形状、寸法は自由に設計可能、⑦1台限り、1本だけなど小ロットにも対応、などが挙げられます。 以上、当社の製品ラインアップを紹介しましたが、最近では特に「乾燥炉」、「加熱装置・産業機械」、「IR/赤外線ヒータ各種」の需要が多くなっています。また、この3つを手掛けている会社はあまり存在していないと思うので、それが当社の強みにもなっている状況です。 さらに最近では、画像処理に関するニーズが増えてきており、それに対応するため、画像処理技術を融合させた製品展開も検討している状況です。 今後の展開についてお聞かせください萩原(史) : 今後も一品一葉のオーダーメイドをベースに、そのお客様に寄り添ったビジネス展開を継続していきたいと考えています。その中で、標準品に関してもこれから少しずつ取り揃えていきたいという気持ちも芽生えてきています。 これは、製品自体の標準化ではなく様々なパーツを標準化していき、ホームページ上などからお客様が仕様に合わせてパーツを選定することで、独自の機械や装置をつくり出せるような仕組みをイメージしています。このような、インターネットを利用した新たな展開で、ビジネスの幅もどんどん広がっていくと期待できますが、今は本業が色々と忙しい状況なのでまだまだ先の話しになると思います。 それから、今までつくり上げてきたテストに必要な機械や装置が色々と増えてきたので、これらを有効活用するためのサービス展開を考えています。これは、当社に来ていただいてテストを行うだけでなく、テストの出張サービスやレンタルなどを踏まえた展開も想定して色々と検討しています。テストや試験を行いたいといったニーズは、非常に多く存在しているようなので、これを上手くビジネスに繋げていければと考えています。 本日はお忙しい中ありがとうございました。所在地 :U R L :事業内容 :千葉県柏市http://www.heat-tec.co.jp加熱/乾燥、エアシステム関連機器、熱処理装置の設計/製造/販売。株式会社 ヒートテック??????????????????????????????????????????????????????????写真3 加熱装置・産業機械の一例写真5 ヒータ単体の一例写真2 乾燥炉の一例写真4 エアノズルの一例写真6 IR/赤外線ヒータ各種の一例