ブックタイトルメカトロニクス1月号2019年

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概要

メカトロニクス1月号2019年

MECHATRONICS 2019.1 45なる“イノベーション”を促進して新たな話題となる商品が出現することを期待したい。<参考資料>1)戦後日本のイノベーション100 選 http://koueki.jiii.or.jp/innovation100/about.php日本の産業構造の変化にともなう電子機器分野の話題商品を追う第7回 <日本の代表的なイノベーションとは?>年度 商品・システム・方式製品化企業名備考1976年 VHS方式家庭用ビデオ 日本ビクター( 現 JVCケンウッド) 家庭用ビデオの原点となったもので世界標準規格になる1979 年携帯音楽プレーヤソニーテープレコーダをステレオ式にし、再生機能に絞った「ウォークマン」(TPS-L2) の名称で一世を風靡1980 年カラオケ演奏機日本コロンビア( 現 ディーアンドエムホ ールディングス)家庭用カラオケ演奏機の第1 号ウォシュレット東陶機器(現 TOTO) 座り心地や温度、水勢などの膨大なデータを集め、最適な洗浄感を追求した温水洗浄便座1981 年家庭用インバーターエアコン東京芝浦電気(現 東芝) 圧縮機の回転数を制御し運転強弱を自在化カーナビゲーションシステムホンダ飛行機や船舶に利用された「ジャイロ」を応用1982 年CDプレーヤソニー手軽に高音質が楽しめるデジタルオーディオの先駆け1983 年家庭用ゲーム機・ゲームソフト(ファミリーコンピュータ)任天堂ゲームセンター中心だったゲームを家庭のテレビ画面で楽しめるようにしたゲーム機。スーパーマリオブラザーズなどの人気ソフトとの相乗効果でファミコンはゲーム市場を切り開いた1984 年ネオジウム磁石住友特殊金属(現 日立金属) 電気自動車やコンピュータに不可欠に1985 年ラップトップパソコン東芝 ディスプレイと本体を一体化して持ち運び可能に1986 年レンズ付フィルム富士写真フィルム(現 富士フィルム) 「フジカラー写ルンです」として普及1989 年カメラ一体型VTR ソニーパスポートサイズの小型軽量の一体型VTR として登場ノートパソコン東芝 ラップトップパソコンをさらに小型化・軽量化を達成し、ノートブックサイズのパソコンを世界に先駆けて商品化1991 年折畳み式携帯電話NEC ムーバN の名称で世界初の商品化1992 年NAND型フラッシュメモリー東芝磁気ディスクに代わりデータ保存に利用1993 年発光ダイオード日亜化学青色の実用化で省エネに貢献1996 年人間型ロボットホンダ二足歩行で階段の上り下りも自由自在DVDプレーヤ東芝デジタル高画質・高音質を実現1997 年ハイブリッド車トヨタ自動車エンジンとモータを組合せ低燃費を実現し、世界初の量産化(プリウス)1998 年デジタルテレビ放送用受信機NEC 世界初の英国を皮切りに42カ国に納入1999 年DVDレコーダパイオニアDVDディスクへの録画・再生が可能に2000 年自動車用リチウムイオン電池日立製作所(現 日立ビークルエナジー) 自動車の電動化に貢献2002 年燃料電池車トヨタ自動車、ホンダ水素を燃料とする次世代環境車の本命として販売2003 年非接触型手のひら静脈認証技術富士通非接触での個人認証技術家庭用実用ロボットテムザック留守宅の異常をセンサ検知、通報2005 年インスリン注射針テルモ/岡野工業蚊の口吻と同じ先端径 0.2mm2007 年有機ELテレビソニー蛍と同じく有機物の発光現象を利用2008 年ミラーレスデジタル一眼カメラパナソニック市場拡大するミラーレスで先行2009 年家庭用燃料電池東京ガス都市ガスを燃料に家庭で発電2010 年フルハイビジョン3D対応プラズマテレビパナソニック初の3D 対応テレビ裸眼対応の3D映像液晶テレビ東芝専用眼鏡をかけずに3D 映像が楽しめる宇宙探査機「はやぶさ」NEC 初めて小惑星から物質を持ち帰った2011 年4K 液晶テレビ東芝フルハイビジョンの 4 倍の解像度をもつテレビ2012 年東京スカイツリー東武鉄道/大林組世界一の高さ(634m)を誇る電波塔2017 年通訳機ソ-スネクスト通訳がいるように対話できる音声翻訳機出典産経新聞(2013-01-01)、読売新聞(2015-07-22)など表1-2 世界を驚かせた日本製品項目 世界の商品(世界の標準品) 日本の商品(日本のカスタム品)品種数と数量大量少品種生産(数百万台~数千万台) 少量多品種生産( 数万~1,000 万台)関係する企業米国ファブレス企業と台湾 ODM、米国、台湾、アジアの EMS 企業 日系の垂直統合型電機企業企業戦略ボリュームゾーンを狙い撃ちして大量生産(コストを徹底的に下げる) 特定顧客向けに付加価値を高めたカスタム製品を作る顧客日系以外の世界の人々(パソコン、民生機器、携帯電話など) 日系顧客中心(民生機器、携帯電話など)価格できるだけ安くする高価になりやすい性能そこそこの性能高級な品質、性能その他 経営重視指標ロジスティックス&プロキュアメントを経営指標として重視している 国内同士の横比較アナログ・デジタルデジタル時代を象徴する製品製品のデジタル化が進む中で、アナログ的な技術を盛り込み差別化する特徴コピーが容易、数量・価格で勝負すり合わせの技術、匠の技の継承象徴的な言葉ターンキーソリューションコテコテその意味すぐに利用できる特定用途向けシステム、ユーザーはスイッチをオンにするだけで、そのシステムができることから、このように呼ばれる技術力をふんだんに駆使して「コテコテ」な製品を作る。国語辞典によれば、「コテコテ」は「濃厚でくどいさま。こってり」の意味出典宮崎智彦,”ガラパコス化する日本の製造業” P 25 東洋経済新報社表2 世界の商品と日本の商品の比較