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テクニカルレポート
2014.06.12
IPA/アルコールの代替品として理想的な対環境性能、費用対効果を実現するプリント基板フラックス洗浄剤
ZESTRONヨーロッパ

5.高いVOC(揮発性有機化合物)の値
  IPA/アルコールはその高い揮発性のため、地球温暖化促進に関わるCO2排出への潜在的影響も無視できないことから、そのユーザーは環境規制に抵触するかもしれない。
  上記したような不利な内容のため、多くのユーザーは、健康、洗浄性能、プロセスコストで利点をもつ、IPAの代替品を探している。
IPA/アルコールの最新代替品
  信頼性のあるプリント基板フラックス洗浄を実現するための選択肢は2つある。
●現代的な溶剤
●水系洗浄剤
  これらの現代的な洗浄剤は、技術要件及びスループットに応じて、超音波、噴流またはスプレーなどのバッチ及びインライン洗浄装置の様々なタイプで使用することができるものとなっている。 ほとんどが自動プロセス用として開発されたものであるが、手拭き洗浄の代替手段も用意している。これらの製品は特にフラックス洗浄を目的に設計されており、IPAやアルコールとは異なり、はるかにすぐれた洗浄性能を発揮する。プリント基板を洗浄する際、自動洗浄は、手拭き洗浄と比較してより効率的で信頼性の高い方法であり、下記のような多くの利点を有している。
●再現可能な洗浄結果、指定されたプロセス
●幾何学に困難な構造に対応(低スタンドオフ部品)
●オペレータにとって最小限の労力
●職場に最小の排出
●作業者の被曝問題なし
  現代の溶剤だけでなく、水系の洗浄剤も、特にエレクトロニクス洗浄プロセス用に開発されており、手拭き及び自動洗浄用途の両方に必要な条件を満たすものとなっている。
  水を含まず準水系プロセスで主に使用されている現代の溶剤は、高い引火点をもっているため、IPA/アルコールに比べてより安全に使用できる。さらに、これらの洗浄剤は、はんだペーストとフラックスの除去用として開発されているため、特にプリント基板のフラックス洗浄とメタルマスクの洗浄に適しており、より良い洗浄結果を得ることができる。
  溶剤とは対照的に、特許取得済みのMPC洗浄剤のような水系製品は引火点をもっていない。本製品は、全タイプのフラックスとはんだペースト除去するため、プリント基板、メタルマスク、リフロー炉の高精密洗浄用として特別に開発されている。
水系洗浄剤はまったく引火点をもっていないので、作業者のより高い安全性を提供し、運搬、貯蔵及び取り扱いのための高価な予防措置は必要ない。さらに、本製品群は、環境への影響を著しく最小限に抑え、低VOCになっている。
  その特殊な製法のため、MPC洗浄剤は溶剤や界面活性剤ベースの洗浄剤に比べ液寿命とプロセスコストに関して次のような利点がある。

 図6 溶剤に溶解したコンタミ(左)、MPC洗浄剤の中で沈殿するコンタミ(右)

●活性洗浄成分は洗浄プロセスの途中で選択的に消耗しない
●フラックス残渣・はんだペーストは、濾過フィルタ(図6)のような簡単な処理プロセスを使用することで、洗浄剤から分離することがでる
●溶剤や界面活性剤の洗浄剤と比較して明らかに長い液寿命を達成するだけでなく、より少ないプロセスコストになる
保管、輸送、設備コストが低くなるため、消費量がより少なく、また液寿命がより長く、現代的な洗浄剤は、IPA/アルコールより洗浄部品あたりのコスト削減を達成できる。代替洗浄液の単価は、IPA/アルコールの価格よりも高価ですが、低いプロセスコストを実現することができる。

 

 

 

 

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ZESTRONヨーロッパ
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