ビジネスコミュニケーションを加速する
BtoB ニュース専門サイト | ビジコムポスト

テクニカルレポート
2018.08.08
改善活動と品質活動の成り立ちと活用法②
無駄が多いと不良が増える
(一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター

5.作りすぎの無駄

 次に、「作りすぎの無駄」について説明する。なお次回は「品質コスト」についての説明も行うので楽しみに読み進めていっていただきたい。 

 

 「能率を上げろ!」

 

 生産現場ではこのような指示が飛び交うことが多くある。 能率という言葉を、効率と置き換えても良いかもしれないが、 とにかく無駄を省いて、生産性を向上しようという話だと思う。ところが多くの会社で、この効率という言葉の意味を履き違えて使用されていることがよくある。図4に示したように、「見かけの能率」を上げる行為をする会社が多いのである。

 

 見かけの能率とはどういうことであろうか?

 

 それは、単純に生産数を上げるといった活動を行うことである。真の能率とは、最適な 人数で、最適な作業数( 工数 )で、最上の生産数をあげることなのである。

 もう一度、図を見ていただきたい。ある製品100個を25人で作っていた場合、能率を20%上げるにはどうするか?という課題に対して、多くの会社では100個 ⇒ 120個を生産 しようとする。これは先ほど説明したように、「見かけの能率」 をあげる行為である。20個も余分に生産できたのだから、いいことではないか? と思われるかもしれないが、これは間違っている。

 

 20 個分の余分な在庫ができているだけなのである。 

 

 この場合の真の能率を上げる行為とは、25人で生産していたものを20人で生産できるようにすることである。つまり5人は、その作業に従事しなくても良い状況を作り出すこと が、真の能率アップなのである。この 5人は、別の作業に従事していただくことが可能になるから、効果としては10人分の能率アップが得られる。

 このようにm単に能率を上げるということを見てみても、とにかく多く生産すれば良いというものではないのである。しかし多くの工場では、「多く生産することが絶対的な正義」と勘違いしていることが多いので、知らず知らずのうちに無駄を生じさせていることがある。 

図4 作りすぎの無駄

 

6.最後に

 売れるスピードが激しく変動しているのが、現代である。私はセミナーなどで、よく「多品種少量は古い!これからは多品種変動生産が必要だ」と言っている。

 このような変化に対応していない企業では、生産ラインの人員数を固定していることにより、「無駄」が発生している可能性が大いにある。このことをしっかりと認識し、変幻自在な生産ラインの構築に向けて、諦めずに知恵を絞り続けましょう! 

 

なぜ省力化で満足してはいけないのか?
 それは、0.1人分でも仕事が残ってしまえば、その人をラインから抜けず、収益に結びつかないからである 

人化ラインとは?

 それは、生産増減に応じて人員を変動させることができる変幻自在なラインのことである

少人化ライン構築のために必要なことは何だろう?

 それは、標準作業の構築、多能工の育成、柔軟なレイアウト、そして諦めないことである。 

 

 固定概念を捨てて、知恵と工夫を出し、そして諦めずに、少人化ラインの構築を目指していきましょう。

 最後になるが、筆者は2016年より実装技術の向上を目的とした私塾を開いている。技術的な指導や講義はもちろんのこと、考え方やエンジニアとしての生き方についても触れていく内容になっている。 現在、塾生の裾野を広げていきたいと考えており、募集を行っているのでぜひご参加いただきたい。 

 

目的 

・同業種交流会:STS(名称)

・不良内容や技術課題を参加者全員で解決!

・2h程度セミナー+ロールプレイによる品質会議

・専用のテキスト(約 160p)配布

・前回分の受講内容を動画で配布

・希望者のみ終了後、オフミーティング開催

(※会場の近隣で親睦を深める) 

 

 また、無料メールマガジンでも皆さんの役に立つ情報を提供しているのでお問い合わせいただきたい 1)。 

それでは次回もお楽しみに。 

< 参考URL > 

1)https://www.soldering-tec.com     

会社名
(一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター
所在地