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テクニカルレポート
2014.05.28
技術革新と独自のサーボ制御技術により生まれた新しいモータ制御技術
発熱を抑え、人間が「つかむ」と同等の力加減を実現
株式会社 ハイピーテック

  その一つの例として、ST-SERVOから派生した技術により、低振動静音/省エネといったニーズが求められる医療分野などにも事業展開を進めています。この分野に対応する製品として開発したのが、2相マイクロステップドライバ『Advanced Step        AS4020』です(写真3)。この製品は、医療機器によく使われている3相のステッピングモータと同等の振動特性を2相で実現した製品です(図3)。3相ステッピングモータは、医療機器以外にはあまり使われず値段も高価になっているため、価格低減といったニーズが出ていました。当社は、3相ステッピングモータより価格の安い2相ステッピングモータを使って、独自の制御技術により3相ステッピングモータを越える低振動静音/省エネを実現し、この製品を開発しました。主な特徴としては、①新電流スローディケイ方式により、モータの発熱を低減、②全電流制御により低振動化、③新型マイコン採用によるローコスト化、などが挙げられます。主な用途としては、精密ステージ制御/医療用ポンプ/コンベアなどの搬送装置/精密計測器、などに適しています。

図3 『Advanced Step AS4020』の振動特性

今後の展開についてお聞かせ下さい

  池野:まずは、ST-SERVOを世に広めていくための取り組みを進めていきます。それと平行して、ST-SERVOを使ったアプリケーションやモジュール関連に力を入れていき、他社があまり参入していない分野を開拓していきたいと考えています。
  どの分野においても、環境と省エネは大きなキーワードになっており、一説によると人間の作り出すエネルギーの約40%はモータが消費しているといわれています。工場などでも、太陽電池パネルをたくさん設置されている会社もありますが、あまり機械の省エネに関しては気にされず、性能を重視されているケースが多いように感じていました。しかし、家庭用のエアコンや洗濯機などが良い例ですが、インバータ技術の普及で省エネ効果が浸透しはじめたように、低振動静音/省エネでさらに低コストのモータが普及すれば、工場などの機械の省エネにも注目が集まっていくと考えています。
  省エネに向けた取り組みは、当社においても今後の製品開発における一つのテーマになっています。
  本日はお忙しい中ありがとうございました。

 

 

 

会社名
株式会社 ハイピーテック
所在地
埼玉県所沢市