（2）すぐれたソフトウエア『Leonardo』の紹介

　『Leonardo』ソフトウエアは非常に完成度の高いシステムソフトで、SPEA社の基板テスタ群すべてをコントロールするソフトの総称である。したがって、ICT及びフライングプローブテスタを共通のベースでコントロールでき、フライングプローブテスタで作成した基板テストデータはICTのテストデータとして利用でき、また、その逆も可能である（図8）。

図8　レオナルドのコントロール体系

むすびとして

  かつて日本の製造業は『世界でNO.1の品質』を旗印に、世界中に展開し、発展してきた。それが今ではコストでアジア各国におくれを取り、日本の唯一の武器でもある品質でも追いつかれようとしている。海外のデパートや家電売り場では、アジア諸国のTVや家電製品、PCなどの電子機器がところ狭しと中央に展示され、十数年前には日本のお家芸であったそれらの製品類の勢いも、もはや見る影もないほどに衰えてしまっている。

　このような状況は本当に残念であり、非常な危機感を覚えるものである。

　本稿では、コストダウンとテストカバレージの向上を目的とし、基板検査工程という限られた範囲でのテスト機器を紹介した。この工程での改善が総製造コストの低減にお役に立つことを念じると共に、日本の品質に対するさらなる意識づけになればと考えている。

 

 

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