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スペシャルインタビュー
2022.01.14
生産効率を向上させるための計測ソリューション
〜PPPフレームワークで加工精度のばらつきに立ち向かう〜
レニショー株式会社
マーケティングサービスグループマネージャー 佐藤 清志 氏

■規格外製品の要因の25%は機械による

 

工作機械診断用ボールバーシステム

 

精度管理とは、機械加工の事前に、機械加工、環境、機械の安定性を図り最適化することだ。規格外の製品ができる原因のうち、最大25%は機械の状態に関する要因が占めているという。機械の状態を最適化して精度を維持することで、品質の安定を保つことが必要となる。

同社の『XL-80レーザー計測システム』は、工作機械とCMMの誤差マップを作成し、機械の精度を向上させることができる。レーザー計測には干渉式が採用され、精度、繰り返し再現性およびトレーサビリティを備えている。また、補正ユニットとセンサで、気温、気圧および相対湿度を正確に計測し、レーザー波長の公称値を補正することにより、ほとんどの計測偏差を排除することができる。

『QC20-Wワイヤレスボールバー』は、工作機械の状態を簡単に早く効果的にモニターし、完全なソリューションを提供する。このシステムの中核は、両側に精密なボールを配した高精度のテレスコープリニアセンサのボールバーで、機械がプログラムされた円形パスをたどるときに、半径のごく僅かな変化も測定することができる。これにより、収集されたデータを使用して、総合的な位置決め精度を計算し、同社独自や規格の解析レポートに出力することができる。

「機械性能を短時間で正確に計算することにより、機械的、電気的な問題を特定し、修理や機械エラーマップの最適化により、問題を解決することができます。また、機械の性能記録を取り、製造工程を綿密にモニターすることで、製造工程の問題を確実に把握することができます。これらのことにより、予期しない機械停止も少なくなり、生産能力を大幅に改善することができるのです」と佐藤氏は語る。

工具測定用ノンコンタクトプローブ

 

■機上測定を自動化する

 

芯出し・段取り計測は、加工開始直前に行う測定のことで、ワークの位置決めや工具の位置あわせを行うための計測である。測定に基づく自動芯出し設定が行えるため、手動よりも格段に速く段取りを行うことができ、測定も予測可能なため設定に掛かる時間が分かり、それに応じて計画が立てられる。

工程内制御は加工途中に行う計測制御で、ワークの寸法や、工具の磨耗、折損を測定し、適応型プロセス制御を行うことにより、再加工ややり直しの時間が不要になる。工程内制御を行うことで、データに基づいて機械自身が判断を行い、長時間にわたる完全自動運転が可能になる。

芯出し・段取り計測/工程内制御に使われる同社の主な技術は、プローブとソフトウエアおよび工具認識の技術である。CMMで培われたプローブ技術と合わせて、20種類を超えるプローブ、100種類を超えるスタイラスから最適なシステムを選択することができる。

会社名
レニショー株式会社
所在地
東京都新宿区