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スペシャルインタビュー
2022.10.15
ヘリウムリーク検査サービスや特注トランスのエキスパート
〜真空技術とトランスの設計力が強みの提案型エンジニアリング企業〜
株式会社 ソナスリンク
代表取締役 小野邉 実奈子 氏  取締役兼 セールスエンジニア部長 小野邉 満 氏

「お客様本意のビジネス」を目指し、ヘリウムリーク検査などの事業を展開する株式会社 ソナスリンク。今回は、技術力や知識と経験を活かした真空機器事業(ヘリウムリーク検査/機器販売/修理)に加え、事業のもう1つの柱である電子部品のトランス事業についての概要などを代表取締役 小野邉 実奈子 氏と、取締役の小野邉 満 氏にお話を伺った。

 

■御社の概要と設立された経緯などについてお聞かせください

 

小野邉代表 : 私共は2019年3月に真空機器の販売および真空ポンプの修理、真空装置に関するメンテナンスサービスの事業を行う目的で会社を設立しました。お客様がどのようなサービスを必要としているのかを見極めた上で、良い商品やサービスの提供を行いたいという思いから起業しています。

ただ、実際に起業してみると設立当初に思い描いていた予想と異なり、真空機器メーカーのカタログ製品の販売と、修理の対応をするだけでは、新参の企業としての差別化は難しく、上手くいかないことも沢山ありました。

日々過ぎる中でこのままでは会社として良くないと感じ、事業の転換へ乗り出しました。私たちがもっている真空に関するノウハウを活かすべく、ヘリウムリーク検査機(ヘリウムリークディテクタ)を導入し、検査会社としての一面ももち合わせた企業へと事業の幅を広げ、当初の商社から提案型のエンジニアリング企業へと転換を図りました。結果、徐々に当社の技術力や提案力を各業界のお客様にお伝えすることに成功し、現在は新規とリピートのお客様の双方から日々お声かけをいただいています。

会社設立の経緯については、紆余曲折ありますが、一番大きな影響を与えたのはビジネスパートナーの存在だったと思います。今でこそ真空技術に関係した会社を立ち上げましたが、元々私自身は真空とは全く別の業界にいました。販売や経理、プログラミング、ホームページ作成など、様々な分野で多くのスキルを学び、それなりの実績も得ることができたと感じています。

そんな程々の経験を積んだある日、仕事の打ち合わせの中で今までの仕事を振り変える機会があって、色々な角度から今までの自分を見つめていると、「今までの経験を活かし自分の裁量でお客様目線の仕事をしたい」と考えている自分がいることに気づきました。そこから割と早かったと思います。状況判断を行い、あとは起業へとまっしぐらに進みました。自分がやりたい仕事のジャンルは今までの経験の中である程度絞れていましたので、後は一人で実行するのか、誰かと一緒に行うのかだけでした。

そこで、私は今隣に居る小野邉取締役に相談することにしました。

彼は真空機器や装置に関係した業界で仕事をしてきた経験と人脈があり、真空機器に関してはメーカーを問わず幅広い商材を取り扱いながら、お客様のニーズに対し適材適所で商材を提案できる能力をもっていました。お客様の信頼も厚く、多くの取引先と良好な関係を築いていると、彼の周りの方々から伺っておりましたので、相談相手に最適だと思いました。

何度か話し合いを重ねる中で私の目指す「お客様本意のビジネス」と、小野邉取締役の「お客様に喜んでもらえるような真空のビジネスをしたい」という思いが合わさり、結果、共に会社を立ち上げることになりました。

会社の社名は“音”を意味するラテン語の「Sonus(ソナス)」と、“繋ぐ”を意味する「Link」を組み合わせて付けました。“音”という言葉の意味を「お客様の声」や「ニーズ」に置き換え、当社がより良い商品や技術サービスをお客様に結び付けることで、ビジネスが発展し未来へと繋がっていくイメージが込められています。

設立して1年も経たずに新型コロナウイルスが蔓延する事態となり、何かと不安定な時期に突入してしまいましたが、取引先の皆様のご厚意や、新規にお声かけを頂いたお得意先様のお陰で、ここまでビジネスを維持することができています。

また、当社は真空関連の事業だけでなく、昨年から電子部品のトランスに関する事業も本格的に始めています。こちらの事業では、トランスに精通したエンジニアを採用し、私自身も真空だけでなくトランスの知識を学びながら展開しています。基本的には、基板実装型の高周波DC電源トランスを特注で新規設計/製作/製造と、既存トランスの改良や置き換えに対する技術相談や製作を主に承っています。

拠点については、神奈川県横浜市緑区の本社事務所以外に、神奈川県厚木市に工場を設置しています。この工場は、主にトランスの製造を行いますが、ヘリウムリーク受託検査、修理、加工品やユニットの組立作業にも活用しています。

そして、会社の知名度を上げるため、ホームページやオンライン展示会などを通じてPR活動を行っており、今年の2月にはリアル展示会の“テクニカルショウヨコハマ”に出展するなど宣伝の機会を増やし、お客様とコミュニケーションを深められるよう力を入れています。

会社名
株式会社 ソナスリンク
所在地
横浜市緑区